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安息日に働き、昼食に肉をご馳走になった.


夕方、伊勢丹の台所用品売り場には新婚、或いは婚約中の男女が仲睦まじく新しい生活のために用意する白い食器を選んでいた. 私はそこで舶来の花器を探したが置いていなかったので、若い売り子に尋ねると申し訳無さそうに在庫が無いと云うので取り寄せてもらうことにした. それから、以前友人に薦められた仏蘭西の服屋へ行った. うんざりするほど美しいかたちの服で、麦わら帽子を被って赤い鞄を持ち、南仏の海へ出掛けてゆくのに最適だった. 釦が胸の辺りで止まっており、不慣れな男の子が手を焼くような、つまり乱雑に脱がされることを前提としていない、形状と見栄えの優美さを最優先させた服であったのだ!脱がされることを前提とした服が下着以外にあるのかどうかは知らないけれど...