2015-03-30 44 Fiktion 全ての夜が最期の夜であるように どの別れもが永訣であった 揺らいでいる蝋燭の炎を消すたびに 彼女は骨のような指で十字を切り 祈りと感謝の詞を囁き 眠りについた 北国の春はまだ来ない