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煙草店の看板娘はもういない 家財道具一式すっかり引き揚げて 何日かあと 煙草店は空き地になった 彼女から最期に買った新製品の煙草は 人工的な果物の香りがする毒そのもので せめて望みや平和を買うべきだった

人々は空っぽになった場所で各自思い出を廻らせながら一服をした 煙はじきに消えた
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