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星の巡りでは上手く行くはずだったふたりの間を流れて行った 薄紅色は あなたがいたずらに摘んで ばらばらに千切った まだ蕾であった花だった
腕を切り血を零すと その流れは 赤く染まり 薄紅色を飲み込んでゆくけれど もうそこには誰もいない 遥か向こうの対岸に泳ぎつき 身体を震わせているあなたは 夏の激しい暑さのなかでさえも凍え 根の国の女が走らせる馬の嗎から 身を隠しているだけ
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