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季節の変わり目とやらで 肌が荒れているが 幸いにも髪はそれほど痛んではいない もう死んだ細胞みたいなものなのに 油を塗ったり 梳いたり 手入れに余念がないからか
昔 好きだった男の子と 長く別れるだろうと感じたとき 彼よりも髪を短くしようと思って美容院へ行った 鎖骨が隠れるまで伸びていた毛を 耳の下くらいまで切って 結ぶことが出来なくなり 少し後悔したのは いつかの五月雨の夜