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今でもたまに わたしのことを大嫌いといった 会ったこともない 全く知らない女のことを思い出しては 妙な気持ちになる 泣いたり笑ったり 感情を露わにすることを 天真爛漫というのか知らないけれど 自分自身の感覚とは違うから どうしても解せない ただの温度差ではなく 摂氏と華氏くらいの差があって おそらく彼女らは知っているのだ どうすれば 好きなひとの傍に居続けられるかということを そして そのためには 赤の他人へ 理不尽な情慾に任せて暴言を吐き出すことすら 躊躇わないというのは 恥としか思えないのだけど