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あまりよく知らない男の子と別々の布団で眠る夢を見た 薄暗くて 物や箪笥が雑多に並べられた狭い部屋は 木戸の隙間から 白熱灯の明かりがひとすじ差し込んでいる 布団と布団の間は5㎝ほどの隙間があり 畳の上にはみ出した彼の手をそっと握った すこしだけ愛しさを感じてから 彼の名前を知らないこと 彼もまた わたしの名前を知らないことに気付いた瞬間 彼が眼を覚まし 私は夢から醒めた

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