386

どうでもいい話ばかりする 終わりがない話なのだ 結論は出ない うつらうつら流れるだけ カフェインとニコチンで思考は緩慢になってゆく

 
わたしなぁ 冷たいことゆうけど と彼女は俯きながら あの子が死んでも何とも思えへんわ とつぶやいた 事実そうだった 生きていても 死んでいても 既に接点がひとつもなく 違う世界で 生活しているひとなのだ
 
どうでもいいことばかりだった
わたしたちは思春期の真っただ中 虐められないように牽制しあい 試験で悪い成績を取らないように塾にも通い もちろん部活動にも励み 結果 ほとんど何も残らなかった だから これは 本当にどうでもいい話
 
彼女らの大半は 結婚して 一男一女を授かり 働いたり 旦那さんの帰りを待つようになったらしい それが妥協か愛かなんて 終わらなきゃわからないことなのだろうけれど