2016-03-09 389 Fiktion 雨が降っている 冷たい水滴が 髪を伝い 額から頬を濡らす いつだったか アメリカから来た男の子と歩いたときも そのように降っていて 彼は短い金髪の頭を振りながら "annoying " と言った 彼は今頃ニューヨークで 暮らしているのだろうか 雨の夜 交差点にくるたび 時折思い出すのだった