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長岡京の朝に わたしは泥だらけの筍を運ぶ男たちへおはようを言ってから 恋人と珈琲を飲むためカフェに入った 通学路を歩くこどもたちの声が聞こえ なにもかもがきらきらと輝いて 見えた それはまだ わたしがあなたを知らず あなたもまた わたしを知らなかったときのこと



それからまた何度も 死に損ね そのたびにわたしは 年老いてゆく けれども 生きてさえいれば またあなたにも会えるかもしれないし やり直すことは それなりに可能なのだった

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