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約束などしていないのに 貞淑である必要もないのに


花が枯れてゆくのは寂しい ベランダから 屋根のうえを這うように伸びる薔薇を眺め 塔のなかの乙女のはなしを想い出す ここには誰も来ないから なにも恐れなくていい きみがソファに寝転がっていたことなど ありえない 誰もここには来ていないから そういうことに なっているのだから
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