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信仰なき羊の群れが あなたを踏み躙り 押し殺してゆく 祈りもなく 灯された火は ただの炎として 青いインクで書かれた手紙を 陽に焼けた古い書物を 次々と燃やしてしまう 遠くでは 林檎泥棒騒ぎ 祭壇に供えられた なにもかもが消えてしまい はじめて後悔する 偶像を失ってしまったことへの絶望 しかし また新しく造られるのだった 愚かにも