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いびつなかたちのままで歳月が流れ ゆがみが真の姿となってしまった

氷を入れたグラスにヴォトカを注ぎ 薄く切った檸檬を浮かべたのを飲みながら 映画を観た 原作を読んだのは 18か19のときだったと思う なんだかよくわからないけれど 悲しくてきれいな話のように思って 本を薦めてくれたひととはその後絶交してしまったけれど 他の著書も貪るように読んだ 憧れていたのかもしれない 東京での生活や一人暮らし レコード店でのアルバイト 保養所 ビリヤード 整備された森のなかを散歩すること 多くはゼロ年代にも残っていたが 60年代と比べると 当然何かしら変わってしまったものだった

 

しばしば B...の曲だとか ハルキ・ムラカミの小説に出てくる女の子みたいと揶揄されるのだが 大抵彼女たちはろくでもない役柄なので どうしようもない女だ このままではいずれ わたしは首を括るか 手首を切るかして 死ななくてはいけないのだけど すべてのワタナベくんたちは 誰かの人生を模写するのではなくて それぞれの物語を書いてほしいと思うし 心が乾いたら濡らせばいいだけ (そうしたいと願うのであれば)死や別れだけが結末ではないのだ

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