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忘れられないというよりもむしろまだ愛しているのだろう

 
絶対的支配力 何も語らない代わりに抱き締めてくれる安上がりな安堵感 欲しいものは何でもカードで買える 預金残高がある限り大丈夫 君の値段は幾らか教えてほしい 小切手を切ればいいの でも知ってる 君は何も答えないってことを
 
本は
知識と教養を与えてくれる 退屈を凌ぎ 好奇心を掻き立て 場合によっては命を救ってくれるだろう もしも絶望の淵に立っていたのならば 何冊何十冊読む内に気分だって変わる かも しれない
だってさ
 
圧倒的技術力 前世からの記憶が呼び起こすかのような天性の才能をもって 君は女たちを虜にする 誰も彼もが夢中だ けれども君は何も言わない そのようにして神秘性を高めた君はやがて彼女らの新しい神となる 華々しい大都会の中心にある ちいさなアパートの一室で秘蹟をもたらす
最も単純かつ 最も重要で 最も人間らしく
君は 人の子でなくなる
 
対象商品のバーコード10枚でもれなく図書カードプレゼントなので もらってきました 還元率は大して良くないです でも要らないものもらうより良いし ほら わたしトートバッグとか使わないじゃないですか
知らねぇよ
でね 帰りに本屋に行って 本を買うんです でも図書館で借りたら 好きなだけタダで読めるからそっちのが良いんですよね
好きにしろよ
ねー 本とか読まないんですかぁ
 
眼は口ほどにものをいう ならば手は?
 
感動的大傑作 君の長編小説は数多の心の琴線にふれ やがて著名な監督により映像化された暁には 全米を涙の洪水にして自由の女神をびしょ濡れにさせるだろう かつて君が彼女らに官能を与え歓喜に咽び泣かせたように 君の手が紡ぎ出す言葉が 人々の心を捉えてゆく そして
 
ねーってばぁー
うるせぇな
 
 
 
昨夜お酒を飲んでから腕を切りました 血はそんなに出てないです 薬も飲んでないし
なんていうかさ あたし わかっちゃったのよね この先どんなに誰かを好きになったとしても 彼のこと絶対忘れられないし ううん 彼以上に愛するなんて出来ないと思う だったらもう死ぬしかないんだけど 彼の書く文章好きだからさぁ 出来るだけ長生きして 読みたいんだよね 耳を澄ますみたいに 目をじっと凝らして 或いは閉じて 感じていたいの
わかんないか
 
 
生きながらにしてわたしは屍になる
満たされない思いが内臓から腐ってゆくのだ
 
その吐息は なぜか とても甘い香りがした
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