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わたしはあなたが見る幻 思想も哲学もない空っぽの器 寄せ集めで作った歪な形 夢のなかでだけ動くことが出来る骸を 愛でることを恋と呼ばないで

真夜中にひとりで泣くことは 深呼吸するようなもので これといった理由はない 死を想うことが日常生活の一部であるように 怒りも悲しみも なにもかもが曖昧になりつつある 境目を失った感情が器から溢れ出して初めて わたしは眼が充血し 頭が酷く痛んでいるのに気付いた
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