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ヴォトカ流れる河のほとりで

Das Tagebuch der Lily Mercury

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昨夜 ガウンを出した 臙脂色の長いフリース生地で それはいつかのクリスマスにもらったものだった 丈が長いのでとても温かく 大体ひとり一枚は持っていたと思う 短い金髪の美しい姉は薄い紫色のガウンを 赤い巻き毛の従姉妹がエメラルドグリーンのものを纏う姿は まるで妖精のように素敵だった 土曜日の昼まえ ポリエステルサテンのコンビネゾンのうえに羽織られた温かなガウンを着ながら わたしたちはラジオを聴いた まだ犬は生きていたし 誰の子供も生まれていなかった頃の話だ 今年5歳になる姪は どぎついピンクのガウンを着て さながらプリンセスのようであった
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