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山へ登りたいというので 峠を目指したが 既に冬季通行止めの案内が出ていた 番人によると山肌に薄く残った白い雪は ゆうべ降ったものだということだった

わたしたちは遠くに雪山を眺めながら 冷たい風が吹く橋の上を歩いた 陽が傾いた湖の傍はとても寒い それは夏も同じことではある 

 

乾いた唇で口付けると 妙な音がして それでも昔と同じように愛しかった あらゆる環境や関係性が変化を遂げてなお わたしたちの余白はいまだ変わらずにあり 行間を行ったり来たりしながら生きている 雪が降り 積もったり 溶けたりするように

 

 

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