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ヴォトカ流れる河のほとりで

Das Tagebuch der Lily Mercury

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故郷は北の果て 蒸気機関車が煙を上げて走る 山は白くそびえ立ち 裾野は森が広がっている 一族の子供たちは皆 わんぱく盛りの男の子ばかりだ 誰それが入院したとか 死んだとか そういう話が続いた年もあったのだが またいつかのように 人びとが集いはじめている 死者ではなく 血色のよい頰で笑う生者たちが火を囲みながら 語らう様子は穏やかだ
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