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いつか笑い飛ばせる日が来るとして その日はあまりにも遠く 得体の知れない恐怖に怯え続けているのか どうして死を選べないのだろう 縄をかければものの数分で方がつくのに出来なかった 縄に触れることすら出来なかった きっとわたしは死ねない 宗教や慈愛や理性からかけ離れた場所にいてなお 死ぬことを恐れている 生きなければならないことの苦痛と引き換えても 自ら終わらせることがこれほど困難であるとは

 
現実に存在していることは 詮無いことで 計画を 予定を立てられないわたしは 流れるようにその日を暮し 繁殖が出来ない はやく終わればいいのに 西陽が雲で隠れ 部屋はどんどん冷えてゆく 眠らなければ 縄を見ないように 眠らなければいけない
 
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嘘日記『ヴォトカ流れる河のほとりで』をご覧いただき、ありがとうございます。
2016年も残りわずかとなりましたが、どうぞ佳いお年をお迎え下さいませ。
 
水銀
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