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ヴォトカ流れる河のほとりで

Das Tagebuch der Lily Mercury

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営みを続けることに意味が見出せないから チューブのなかを流れる血液を見るときにだけ 生きていることを実感できる かつて出血多量で死に瀕したひとの 脚から流れたあの赤黒さ コンクリート上の血溜まり 漏れたガスの匂いが 人生が通り過ぎてゆく香りだとすれば 血の匂いは苦痛に満ちた生の香りだ 針から流れてゆく鮮血は匂いがしない けれど 紛れもなく死よりも生にちかい
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