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北国に暮らす魔女は齢をとらない 自分の誕生日を山奥の洞窟に棄てて凍らせてしまったから 彼女は永遠に少女のままである それゆえにいつまでも若々しく可憐であるのだが わたしの母つまり魔女の姉であるのだが ベッドで朝食を食べて祝い 一族で集まってケーキを食べる日が減るのは良くないことだと こっそり日付のところだけ取り返してきたので 誕生日という日はやってくる なんて素敵なんだろう 齢もとらずに誕生日を迎えるだなんて! わたしは彼女の何十回目かの14歳の誕生日のためにまだ雪の残る山から樹々の間を抜ける風を紡いでストールを編んだ 湿度の低い空に似た涼やかな色合いで 夏に巻くとほんの少し冷たいのだ

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