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他人の痛みを解ったような気になる高慢さと 理解させようとする傲慢のあいだで 愛するひとの望む答えを さも心からの願いであるというように思いながら生きることを 幸福なのだという

「でもそれって本当なの」

「もちろん」

「あたしがどんなに傷ついているか知らないくせに」

「いやいや わかっていますとも」

「嘘よ」

 

ところであなたは誰なんです?