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ヴォトカ流れる河のほとりで

Das Tagebuch der Lily Mercury

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目の周りが乾いたように感じる そうだ さっき少し泣いたんだ

 

 

水曜日 そうだ 今日はまだ週半ばだった あまりに多くの出来事が起きて まだ混乱が続いている むかし働いていた住宅販売会社では契約が水に流れると言って水曜日が休みだった 流れるように生きるより もっと根を張り伸びるのがいい 成績は悪かったが 実際 家はそんなに悪くなかったんだがなぁ そうだ 根無し草の兄が死んだのだ あの穀潰し 親父が死んだから遺産は全部俺のものだなんて 全部すっちまってよう どうするんだ なぁ また逃げるのか 地球の裏まで

 

 

ミュゼウムで上映されている映像で流れる音楽をとても懐かしく思ったので 隅っこに立っている女に何という曲名か尋ねたら ちょっとわからないと言われた 「なにせ随分古い映像ですので」「これもアルメニアの音楽なのかしら」「ええ それは確かなんですけどね」

女から離れたあとでわたしは少しだけ泣いた

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