2017-05-15 821 Fiktion 通り過ぎていった一瞬の 事実が生成されるまでの長い 長い時間が 弾ける泡みたいな 溶けてった雪みたいな なにか 手紙を書かなかった 今日も 明日も書かないだろう宛名の無い手紙が重なるのと 何も重ならないことと 泡を作ることと 雪を降らせること インク壺のなかで微睡めよ ペンを握るときが来るまで