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いつもの店で 同じひとを指名して 前と一緒の物を選ぶことに 彼らは不満もなにもないので わたしはどんどん鈍くなる 新しい音楽を探すことが億劫になるみたいに

なにも変わらないと盲信することほど危ういことはない 永遠なんてないと誰もが知っているはずなのに 自分だけはと取り残されているのに気づかないだけだ 鏡に映っているのはほんとうの姿だろうか?

 

髪を切らないでと言ったとき 美容師の男は嬉しそうに笑って 似合うと思いますよ と言った そしてとてもうまい具合に揃えてくれたので 本当は彼が好ましく思う髪型にしても良かったくらいだった 実際その方がいいだろう 彼の腕は確かだから

 

わたしらしくない色が相応しくなる季節が来ている そのときに聴こえる知らない音楽を 愛すことが出来るようにしなやかでありたい

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