860

秩序さえ守れば誰も傷つきはしないのだ 背徳も冒涜もなくただひたすら清廉で美しくあることを望む

 

階段のところで立ち話をしてから別れたあと ひとりきりになってから 顔に両手をあてて泣く真似をすると 途端にとても悲しい気持ちが溢れ出した 若いひとたち まだ制服を着て教科書やノート 体操着でいっぱいの鞄を背負ったほんとうに若いひとたちなら こういうとき夕陽に向かって急に走り出して泣いたり 慌てて追いかけてきた友達に慰められたりするのだろうか わたしは着替えてシトロンの制汗剤を振り 髪と口紅を直してから会社をでた 雨があがった通りは蒸し暑く 確かに夏そのものだった

 

f:id:mrcr:20170623223407j:image

 

 

Remove all ads