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風とか 光とか 水のこと 森の匂い 草むらの音 黄色い茸で籠をいっぱいにして バプチャは日暮れ前に帰ってくる わたしは国境警備の男と寝る代わりに 塩漬けになった豚肉を手に入れて冬に備える 寝台は燃えない 彼らはわたしの身体を愛撫しながら もっと肥りなさいという 栄養が足りていないのだね こんな森のはずれに暮らしているから そう言いって 街で買った櫛や首飾りをくれたり 魚や肉の缶詰を持ってきてくれる オイジェツは出稼ぎに行ったきり戻らない 本当は見たこともないけど

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