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久々に会った調査団の団長が意気揚々としながら ニルゲンドヴォへ行った話をしてくれた 彼はわたしがニルゲンドヴォで生まれたことを知らないし これからも話すつもりはない 調査団の男たちは村にある水力発電の設備を修理したようで あの古い水車小屋のところだなと思い浮かべながら 心の中でお礼を述べた 団長は水車小屋のはじにちいさなミズブドウの木があり たわわに実っていたので 一房摘んで見たが あれは本当に砂糖水の雫みたいだねと言った もいですぐに乾いてしまわなければもって来れたのに と残念そうにしていたので 砂糖水なんかよりずっと美味しいですよとは言わなかった

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