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カナリアイエローの下着をオーダーしたのは シビルの水着がセパレートタイプのキイロであることを思い出したからだった マティーニをもう一杯飲みたい あの夜も あくる朝も 部屋にはそれぞれ違う男のひとがいて そのどちらとも寝なかった ある意味では彼らはとても紳士的だった

 

あの夜も あくる朝にも もう彼はこの世にいなかった オフホワイトのドレスがカーテンのように揺れても 特別に何処かへゆく理由もなかった 海の水がしおからいことをあのひとは知っていた 今ではもう どうでもいいことなのだけど

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