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鬼 鬼 鬼 ちいさいころに読んだ 家出した子供がバスに乗り継ぎ山へゆくうち 鬼になってしまうという話 とても恐ろしかった それほどの憎しみを抱いていたようには思えなかったけれど 少年は親兄弟も捨てて鬼の子になってしまった ほんの些細なことで でもだれがその心の内を知ることが出来たというのだろう