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17歳の娘を見ていたら むかし付き合っていた恋人のことを思い出した 彼はカラスだった 貪欲で 知識と教養のある年老いたカラスだった 深い森に暮らす大鷲になろうとは思わないで 高層ビルが建ち並ぶ街中を飛び回り 旧いものも新しいものも求め 望むものはすべて手に入れてきたけれど わたし自身は彼が拾ったきらきら光る小石 あるいはガラス片に過ぎなかったということを

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