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結婚という制度に憧れていたときもあったはずなのだ その頃に手を打たなかったのは失敗だったにせよ わたし自身にとっては正解だった

勉強しなさい 進学校へいき 有名な大学に入りなさい 何のために? 選択肢を広げるために! なるほど それは正しかった もし実現していたらの話だけど 少なくともあの街の魚市場で生涯働き続けることにはならなかったから (しかしそれが不幸であったかどうかを確かめる術はない)