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土曜日の午後 貨物列車を眺めるのが好きだ 昼ごはんを食べ忘れたまま 夕方になって 窓を開けて眠る

季を切ると 種の周りに黴が生えていたので 捨てようかと思ったのだけど あまりに甘い香りが蠱惑的であったので 周りの果肉を切り落として口に運ぶと 舌の上に水分を含んだ柔らかい果肉が蜜のようにひろがった 腐りかけて潰れたところが一番美味しいとしたら なんという背徳 林檎や西瓜ではこうはいかない