2018-10-10 1333 Fiktion 汗ばんだ背中を手で撫ぜたときの感触を思い出していた 会議は終始水の掛け合いで終わり なにも生まれなかったし 壊されたものもこれといってなかった もしかするとそれ自体が夢だったのかと錯覚するほどの退屈 沈黙していることが賢明だと考えられたので 黙って傘をさして座っていたのだけど 誰も気にしていないようだった水浸しになった部屋は不愉快な臭いが漂い ぜんぶ漂白されたらいいのにと思った