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遠くに広がっている光の壁はマンションだった うんざりした顔が車窓に並んで映っている 期限つきの思い出作りは証拠を残してはいけないので レシートも お店のカードも シュレッダーにかけて食べてしまおう ぱりぱりぱり 骨が砕けてゆくわ 愛していてもいなくても 朝が来れば知らない顔になる 暗がりに浮かぶ疲れた人びとみたいに