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朝目覚めると 遠くの山並みは真っ白に雪化粧を施され 庭の芝生はグラニュー糖を振りかけたかのように霜が降りていた 日の出の時間は過ぎているけれど 山の際からまだ昇ってきていないので 黎明の空はただただ静かに広がっていた なるほど 冬はつとめてとは一千年の時を経てなおも変わらぬことである