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きりりと音が鳴るような冷えた青空と 水面の動きがわからないほど大きな広い河 そして果てしなく続く枯れた平野 電車に乗り街にある食糧品店へ赴き 購入した芋と玉葱を紙袋に抱き抱え わたしは当時一番好きだったひとの元へ帰った 今でもよく覚えている 幸せなひとときのひとつ
彼も 彼女も わたしは好きだった 性別のことを考えようともしない無意識のうちに 愛しく思っていた そのことをまだ 上手く伝えられない