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滑らかな曲線を描いた食器が好き 金属も陶器も樹脂も木材も 唇にふれたとき すっと馴染むのがいい 湯呑みなら尚更のこと 見た目にも美しくて実用的というのは大切なことだ

誰もいないインテリアショールームを彼女とふたりで歩く ふかふかの絨毯と悪趣味な置物 幾らお金があっても買おうと思わないだろうけれど もしばら撒くほどのお金があれば買いたくなるものなのか ペントハウスのリビングに置かれた白い革張りのソファのことを想像してみる 落ち着かない甘ったるい香りがして 夜になれば間接照明が朧げに家主の横顔を照らし出し よくわからないパーティが始まる
どうしてそんな風に思ったんだろう?