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春の午後に布団から抜け出せないわたしは いつだったか ちいさな死に浸っていたときに あなたがかけてくれた毛布の柔らかさを思い出し すこしだけ穏やかな気持ちになる あなたはやさしいから ほんとうにわたしが死んでしまっても きっと屍の肌を隠してから去ってゆくだろう 路上で吹き飛ばされたとしても 空気銃で撃たれたとしても 錆びた砂の味と 熱いぬめりのなかで あなたの存在を思い出せたら佳い

 
神さま

 

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