Entries from 2019-01-01 to 1 month

1446

起きたときから頭がずきずきと痛んでいる 風邪ではないけど こういう痛みが年に数回あって 恐らく疲れているのだろう 気圧のせいかと思っていたけれど 天気が良い日でも起こるので仕方ない痛いのも苦しいのも大嫌いだ 自らを傷つけることは別に快感を得るた…

1445

意味もなく わけもなく 流れてゆくだけの時間 お湯でぬるくなったアルコールの匂いは嫌いだ きりりと冷えた エタノールの匂いが良い グラスが気化熱で白く曇るほど冷たいのに喉が焼けるような そういう激しさが愛しい 塩を舐めてからショットを流し込み 檸檬…

1444

朝 出かけるのにこっそりと寝床を離れたら 一緒に寝ていた妹が「何処へいくの いかないで」と呼び止めてきたけれど 結局彼女は布団から抜け出せなかった まだ暗くて寒かったから わたしが必ず帰ってくることを知っているから もぞもぞして少し泣くような声を…

1443

溶けてしまいそう 日々の生活に 疲労した身が溶けたなら 何色に濁るのかしら それとも泡立ってしまう?

1442

今朝見た夢に出てきた男の子は 子供の頃のY君だと思っていたけど 僕が大人になったら結婚しようと言ってくれているK君にも似ていたし 生きていたときより死んでからの年が長くなってしまったR君にも似ていた ぐりぐり坊主頭の一重まぶたで ほっぺが赤くて…

1441

夜が迫ってくる 白い雪で塗りつぶされた街を黒く染めかえる 曇天の日 空は燃えることもなく静かに灰色になり 家々の窓から漏れる灯りだけが ぼんやりと 遠くに見えている よく光る星のように はるか彼方で

1440

はやいもので一週間後です 2019年2月1日(金)大阪関目 FLEX(大阪市城東区関目5-15-5)Open 19:30/Start 20:00 charge¥1,000(1D付) ポエトリーリーディングTOY BOX vol.30 [出演]池上宣久カボタス(佐々本果歩+ばるる。。)水銀タムラアスカ待子あか…

1439

板書を写したノートを見た先生が 「いいねこれ 売れるよ」と言ったので 売れたら先生にも何パーセントか上納しなきゃなぁと思った 売らないけど売れるよ とは(顔と身体以外)描いたり作ったりするもので たまに言われて そのたびにとても嬉しくなるけど 対…

1438

今夜は欠け始めたグレープフルーツムーン うちにあるのは黄緑色の実で 少し寒いのと皮を剥くのが億劫でまだ手付かずのまま仕事で遅くなったとき嫌なのは 夕食の時間が遅くなることだけ それ以外は別にいい わたしはちいさな穴から銃口を少しだけ突き出し 木…

1437

チェックのブランケットが欲しくなって探していたら まだティーンだった頃はチェックのミニスカートばかり履いていたのを思い出した それから黒いブーツ 残念なのはツィギーのように細くて長い手脚でなかったこと わたしの英語は Sex Pistols からだから す…

1436

冷えた空に満月が浮かんでいる あなたが暮らす町のスモッグだらけの空にも見えてる? 夜にわざわざ外なんて見ないの知ってるけどね 綺麗だったよ

1435

知らない町へ来ている 単線の無人駅から一両編成の汽車に乗り込むと 既に何人かの乗客がいた そのなかに旧い友人がいたので偶然の再会に喜び記念写真を撮ろうとしたのだけど シャッターがどうしても動かなくて 彼はわたしを後ろから抱きかかえたまま眠ってし…

1434

約束が 果たされないのに慣れてしまい 涙も出ない不感症 悪いのはあなたじゃなくて 温かすぎる布団頭を冷やすために歩き始めたら 殊の外気持ちのよい天気だったので 気づけば歩数計が10キロを計測していた ここのとこ運動不足だったのでちょうどよかった 昼…

1433

アナ・ウィンターになれなくたって生きていけるし むしろその方が生きやすそう だけどちょっと憧れる まずは全身真っ黒な格好から卒業した方がいいのかも久々にネイルエナメルを塗りながら 「女に生まれたなら女を楽しまなきゃ」なんてフレーズを思い出して …

1432

懐かしい声がして 振り向くとほんとうに懐かしいひとの訪問だった 見違えるほど大きく成長して もうひとりの大人の男だった 彼が健やかに生きていること そして長らく会わなくても覚えていてくれること どちらも嬉しい

1431

腕時計を買おうと思って電気屋へ行ったけれどやっぱり買わなかった どれもつける気にならなかったし 恋人に時間を尋ねられたとき見せてもすてきとは思えなかった (そして恐らく彼は間違ってもわたしに時間を尋ねたりしない)どうしても時計が必要な時も な…

1430

香りが無い花のパルファムに興味がある おそらく花のもつイメージから合成した香りをつくっているのだろう 気になったので百貨店へ試しに行ったけれどそのパルファムは取り扱っていなかった 代わりに勿忘草のものを試したら石鹸に似た香りがして 勿忘草にも…

1429

わたしの愛はいつでも生焼け 煮え切らないまま腐るだけ 血と肉と骨以外何もない あるような気がしているだけ 何も掴めないのは何もないせい ぜんぶ白い雪に埋もれてしまえ じっくり腐ってゆけばいい

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たくさんの海豚が泳いでいる 濁った水のなかでわたしは海豚と泳ぐ ずっと立ち泳ぎをしていたのに 監視員がきて 足つきますよ 伸ばしてみてくださいと言ったら金属製の床があることに気がついた さっきから立って泳いでいたのにどうしてわからなかったのかし…

1427

あなたが傷つくところを見たくないから好きになるのはよしなさい と 言われて 確かにもう二度と立ち直れないかもしれないと思う一方 どうして絶対にそうと言い切れるのだろうと立ち止まってしまった 階段の踊り場で窓の外を伺いながら密やかに紅を差す もう…

1426

お元気ですか あなたがこの地を去ってから3週間が過ぎようとしています 例年より少し暖かい日が続いていますが ご存知のとおりまだまだ雪が降るのはこれから それでも少しずつ陽が長くなってきたのを感じます あなたがいなくてはそれも大した意味はないのだ…

1425

iPhoneから流れてくる さよならを教えて のあとに続く また独りぼっちになったひとの歌 それから あなた無しではいられない と曲は流れてプレイリストは終わる 選んだ順に意図はなかったけれどそうなっていたあのひとは凍てついた街や 誰もいない砂浜を彷徨…

1424

手を振ると振り返してくれたことが すこし嬉しくて でも話すことなんて何もなかったから そのまま通り過ぎていった 車窓から見える景色みたいに夜 携帯電話の着メロが流れて 久しぶりに運送会社の配達員以外の人と話をした どういったことを話せばよいのかわ…

1423

金曜日に予定を入れた これで休まないで頑張れると思う週末 立ち直れるだろうか 迷ったり 悩んだりする時間はもうない わたし自身であることを適切に表現すること 完全なる相互理解はありえないとしても

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あのひとの顔を思い出すために写真を見ながら絵を描いた 北海の色に似た青い瞳 柔らかな亜麻色の髪 描きながら 抱きついて顔をうずめたとき首元から漂った香り -それは香水や汗の匂いではなく 嫌味のない洗剤の匂いだった-を思い出した 柔らかな冬の日差し…

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あの人からのメールが途絶えて 寂しいけれど 恐らく元気でやっているのだろうと思う白いラナンキュラスを買った 白い花は良い いずれ散る儚い命 まだみずみずしい青い茎が伸び 額の上にはしっとり重なった花びらが何十枚とあり まるいかたちをつくっている …

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ちょっとしたことで花器が割れてしまった 元はカラフェだったので 倒れた拍子にくびれたところのうえがわが驚くほど簡単に ぱん と音を立て 透明なガラス片が幾つか散らばった そうなることが当然であったかのように友人の引越しを手伝ったとき 不燃ごみに出…

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久々に汽車に乗り街へ出た これといって欲しいものもないままに百貨店を歩いたけれど とくに魅力的なものもなかったので そのまま帰路へついた 途中 下着屋へ立寄り赤札がついたレースの下着を幾つか見たけれど あまり良い品ではなかった 好きな人がどのよう…

1418

あのひとのことを思い出しながら顔を描いてみたら あまり似てなくて というか ほとんど思い出せなくて ちょっと悲しかった 好きなひとの顔をいつも忘れてしまう 嫌いなひとは気をつけないといけないので覚えるのだけど それでも結局覚えていられない いつも…

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あなたの声を集めたい 貴重なご意見だとか リクエストなんかじゃなくて 甘ったるいカルーアミルクみたいな声そのものを 古臭い時代遅れな愛の詩を読んで 笑ってほしい 馬鹿にするんじゃあなくて はにかむところを見せて