2018-02-01 1083 Fiktion 指先に赤い線 いつの間に切ったのだろう 痛みに気付かなかったくせに 血の色を見たときからしくしくと痛む 大した傷でもないのに 大した傷でもないのに 傷痕は今も残っている 肘から肩の方にかけて腕にひかれた無数の線 どうしてそんなことをしたのかもう覚えてはいない なんてことはない わたしは一生忘れずに呪いつづける そんなことが何になると嗤われようと 愛と変わらないくらい