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指先に赤い線 いつの間に切ったのだろう 痛みに気付かなかったくせに 血の色を見たときからしくしくと痛む 大した傷でもないのに

 

大した傷でもないのに

傷痕は今も残っている 肘から肩の方にかけて腕にひかれた無数の線 どうしてそんなことをしたのかもう覚えてはいない なんてことはない わたしは一生忘れずに呪いつづける そんなことが何になると嗤われようと 愛と変わらないくらい