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高校時代 2年間だけ彼女と同じ学舎へ通ったけれど 一度も話したことはなかった いや先生に頼まれてノートか何かを渡しに行ったことがあったので その時に名前を呼んだと思う 彼女はわたしの名前など知らないだろう それからもう何年も過ぎて大人になり わたしはまったく別の人生を生きながら 今後どのように暮らしてゆくのか知らないけれど その世界は決して別の時間軸 異世界ではなく同じ時代にある 生と死が同じ人間に存在するように 彼女が犯した罪はわたし 或いは別の誰かが起こしたかもしれないことで


この街は気が狂いそうになる 太陽は少しも眩しくないのに

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