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完全に心が戻らない
乾いた唇と唇が触れ合うほんの数秒間に 色んなことが思い出されて この関係性がもう終わりに近いこと または生涯にわたって続けられることを感じた 相反する想いが 結局は実らない恋であることを確信しているのはわたし自身の理性によるものであり 断つことを選ばないのは甘えであるのだけれど どうしようもない そして それ以上の何も望まないのは心がもう無いから

あのひとの唇は枯れ葉のように乾いていた