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もう陽が昇って 明るくなった一月の街 とおりは静かに凍え 息を吐けば白く曇る

 

あのひとは空の色が違うといった 今はもう何処にいるかも知らない世界で一番好きなひと 僕が暮らす街の空はさめざめと青い色をしているといった わたしはその空の色を知っている 灰色の街の 僅かな晴れ間に覗く氷点下の空 鳥は渡り 河は流れる