2018-01-18 1069 Fiktion 森へ行った 草がぼうぼうと茂る間に土と落ち葉で澱んだ泉があったのだけど 綺麗に刈り取られ 小洒落た白い鉄製のテーブルセットまで置かれて どこから運び込んだのか泉のほとりには小舟まで置いてある 森の主が手入れをして庭にしてしまったのだ 清く いつまでも無垢であることを保つためには 手付かずのままではいけない 泥だらけで汚らしく誰にも触れたいと思われないこととは違うのだと主は言った