2015-10-09 237 Fiktion 交差点の信号が青色になるのを待ちながら ぼんやりとしていると ふいに流れ出す通りゃんせのメロディに驚く ことにいつまでも慣れない君がしあわせであったなら君が 恋人とふたり しあわせであったなら 僕と逢うことはなかったのだろう 君がしあわせでないのは かなしいけれど 甘いお酒の盃を 舐めたように 僕はすこしだけしあわせだった