1983

自分自身のルーツについて調査をしている。もう10年以上前からだが、ようやく本腰を入れる気になったというか、気分が乗らないと出来ない性分なのだ。しかし、気分の問題というより、誰かに導かれているというか、急かされているような気がする。

北海道にあるO市からS市までは汽車でわずか30分の距離だったことすら知らなかった。おおよそ100年前なら、もっとかかったではあるだろうが、それでも近い。私の高祖母はS市で商いをしていた。ある時、産まれた湖北のH村へ戻り再婚して、それから今度は子供たちとO市へ行き、また商いをしていのだから、不思議な因縁がある。さらには私自身も北海道のT地方にある会社で働こうとしていたのだから、北の大地に呼ばれているのだろうか。それとも、誰かが取り憑いているのか。私はその地でなにを見つけることが出来るのだろうか。

永遠のその先には宇宙のような暗闇ではなく、花畑があってほしい。