1984

某市へ行く予定があるので、喫茶店について調べていた。なんど見ても駅の近くにあるのに、目的地と違う地図が表示されるのでおかしいと思ったら、旧国鉄と私鉄の違いだった。あまりにも離れているのでそこは諦めようと思うが、異国の名前を冠した素敵な喫茶店だった。気力があれば行くかもしれないが、片道3キロ歩くのだ。それはなかなか億劫なことではある。

 

同僚がコーヒーが好きだというので、ふたりで一服しながら時間潰しをしていたら、昔、喫茶店でアルバイトをしていたと言う。流行りの外資系カフェでなく、純然たる喫茶店だ。その話を聞きながら、わたしも学生時代にはコーヒーショップで働いてみたかったことを思い出していた。結局、佃煮工場で働いていた。夏でも薄暗い工場のことを、今でもよく覚えている。3時には洗面台に熱湯をはり、缶コーヒーを温めて他のアルバイト従業員に配って回ったものだった。たぶん、今も続いていると思う。