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東のほうにはもう花の便り あのひとは恋人と一緒に初めての桜を観に行ったのだろうか 今も生きているのかすら知らないけど 死んだら大体噂が流れてはくるものなので きっと成り行きに任せてのらりくらり生きているのだろう 花の咲き終わりから散り際まで 夜毎ちがうひととの逢瀬を予定していることの忙しさ 終電で帰るってば すべて定刻どおりに